里山部-satoyama-活動(東鷹栖)

小さな森の山主が始めた個人事業ブログ

自伐研修にて

清水です。

 

北海道自伐型林業推進協議会主催のミズナラ分科会に参加してきました。

場所は白老町

 

以前も、ブログで少し触りましたが、これから自伐でやっていく人たちの北海道の山林は「小規模、木が若く、細く、手入れがされていない状態」からスタートするのがほとんどだろうと書きました。

つまり、そんな森の木は安く、大量に切らないといけないし、なんともならないのではと思ってました。

 

そんな考え方が一新されました。

 

何十年ものキャリアがある林業会社だからこそ可能にしたということもありますが、でも最初はゼロからのスタートだったはずです。だから今回の研修は僕自身への励みと、次なる課題の打ち出しの参考になりました。

 

白老、そして苫小牧には、住宅地のそばで、平坦な場所に木々が生えることが目立ちました。車道の両脇に↓のような景色がよくあります。

 この写真は今回の研修の現場で見せていただいた1つの現場です。

もちろん、こればかりではありませんが、旭川に比べるとこうした光景は目立つと思います。

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↑のような森は、ほんとに僕がイメージしていた若い二次林というイメージの林。

しかし、こいつが化けました。数字にするとすごい化けたのがわかりました。

 

 その気になる具体的な数字は紹介できませんが、このような写真の1haのミズナラ林で得られる収入は、今の僕の仕事の年収の2倍以上。※皆伐したと想定しての話ですが。

 

 作業は、皆伐ではなく択伐を心がけているようです。2割~の択伐。

 残された木が年を追うごとに材積を蓄え大きく育ち、その間にまた次世代の若い木も育つという仕組みです。極めて当たり前ですよね。

 ですが今は、こんな細い木々ばかり生えるところは採算とるために、皆伐やもっと高い割合で切り出していくところが多いと思います。そもそも手を付けないとか。

 

 

 収益を出す&森を育てるには、面積の確保、地域資源の再生能力を知ること、作業効率の良さは当たり前ですが、なによりここでは、木材の出口にこだわってました。

 安価な材の出口はやめて、根元から樹冠までの木のサイズにあった付加価値をそれぞれつけて形を変えて売っているということが大きなヒントでもありました。

森に木を捨てておかない!

 

そのためには、森林の資源量と人間の作業効率を考えて配置された機材、施設も必要です。一部、自作の機械も作ったようです。

↓の写真のように、1本の木が様々な姿になります。一部、液状化までしてます。

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そのためには、伐倒後の採材が大切だとわかりました。

適当に図ってちゃダメなんですよね。

丸太を見て、すぐに材の価値を判断し採材します。

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自分の森におきかえて考えた場合、炭窯なども作れればいいのですが、まだそこまでは考えてなく(初期投資できるほどのお金がありません(笑)、施設をつくらなくても、もっと身近で手軽で、暮らしに還元されるようなものを考えてチャレンジしてみようかと思っています。やはり里山部のフィールドは林業ではなく、「森づくり」という区分でやっていきたい。

 

こちら↓は里山部フィールドの森。

木材の出口ができれば、きっと収益を出せる森です。

まずここの地域にあった木材の出口の確保が必要です。

出口を見つけるのが一番の課題です。

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この後は、苫小牧でセルロースの勉強会でした(笑)

実は僕の森で、初期投資0円で、紙がほぼ無限に作れるくらいの資源があることがわかりました。木じゃなくて、草本を使うんですけどね。

近々、さっそく実際に作ってみたいと思います。きっと失敗しまくるはずですが、やってみなきゃ上達しません。やりたい方いらっしゃいましたぜひ(笑)

こんな↓ノートを森で作ってみたいですね。

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その後は、ニセコのログビルダーのプロの方に会いにいきました。

丸太の製材方法などの勉強です。

今回は時間がなかったので、少しだけでしたが、今度は丸一日かけて修行したいと思っています。僕は簡易製材機で板を作ってましたが、丸太を切る前に色々な見方や切断方法があったんです。

技術の一つでチェンソーブラッシングというのがあり、チェンソーだけで断面がツルツルになる技がありました。これできたら、めちゃくちゃカッコいいです。

練習しまくって会得しないと!! 

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そんな形で、まずはチェンソー1本だけでできる範囲のことを考えているところです。

 

最近、道内でも林業をテーマにした地域おこし協力隊の募集を見かけます。

地域おこしに自分の力を試したいし、使ってもらいたいと思っているところです。

・・・応募しよ。