旭川のコウモリちゃん
清水です。
息抜きがてら、コウモリちゃんの話をして癒されようかと思います。
ああ、かっこいい、可愛い(=w= 写真はヒナコウモリ。
オサラッペ・コウモリ研究所では、旭川のコウモリ相の生息環境調査、落下個体等の保護や観察会(年1,2回)など行い、市内でひっそりと活動しています。
旭川にはコウモリはいない!だって見たことないもん!
という方。
「あなたの後ろに・・・」とまではいきませんが、実は、身近にいます。
それも北海道の中でも比較的、種数も多く(北海道で19種中旭川で12種)、市街地(常磐公園等)や外れの農村地域まで広く見られます。
写真は左)動物園通りを飛ぶヤマコウモリ。
右)学生の頃に保護したヤマコウモリの妖しい目つき。
下)木にしがみついたまま餓死?したヤマコウモリの幼体。
「どこにいるんだよ」という問いかけには詳しくは答えられませんが、6月~8月にかけて日没後にほぼ市内全域を飛んでいるといっても過言ではありません。
コウモリに発信器をつけて、車を使って行動追跡したこともあります。その時の行動範囲の広さはなかなかなものでした。
しかし、彼らは主に夜に飛ぶので目撃されにくいことや人の耳に聞こえない(中には聞こえるやつもいます)超音波を出して飛ぶので、「姿・音」を人間が感知できないことが普通なので、遠い存在となっていると感じます。
「身近だけど遠い存在」というワードはこうした背景から、学生の頃から使っていました。
彼らは朝方から夕暮れ前はほとんど寝ています。
寝床もそれぞれ好みがあります。
洞窟・・・というイメージは間違っていません。
しかし、北海道ではとりわけ「森林に棲む」種類が多いです。
(突哨山の発端に伝説の鍾乳洞があるんです。そこからもコウモリが出てきます)
洞窟ではありませんが、旭川には大きな河川が4本あります。
それらの河川には、「樋門トンネル」となる用水を流すトンネルが沢山あります。
学生の頃は、胴長履いて、延べ200ヶ所以上のトンネルにはいって調べました。しんどかった。ここでのコウモリたちは、洞窟の代わりにこうした樋門トンネルを使うやつもいます。トンネルの亀裂などの隙間で寝ていることが多いです。
森林内では、木の割れ目、樹洞や樹皮・葉の下などに隠れています。
イタドリの枯れ葉の下にもいたりします。
あとは、学校や家屋の屋根等の隙間。壁の隙間などもねぐらで利用します。
⇒写真中央拡大図
天敵はフクロウやチゴハヤブサ。とくにチゴハヤブサはコウモリが飛び出す時間帯を知っています。運よく見れたことがありますが、コウモリとのドッグファイトはすごい迫力でした。
と、旭川にはコウモリが色んな場所にいるんですよ。
ということをお伝えして終わります。
!★!★!情報集めてます!★!★!
これからまだ二ヶ月先ですが、雪解けが始まる頃、「雪中コウモリ」なるものが森で見られるようになります。
よく山や森を歩く方、残雪がまばらな時期に、雪にできた小さなくぼみの中にコウモリが丸まって寝ているかもしれません。見かけましたら写真撮影などしていただいて、連絡いただければ幸いです。
旭川では、目撃例が少ない、結構貴重な情報です。
僕は、2,3年突哨山をくまなく歩いてみましたが発見数0です。とある方は突哨山で僅かに発見しているようです。・・・悔しい!
「雪中コウモリ」で検索すると画像がでてきます。
そうした情報や、コウモリが落ちてた等の情報がありましたら連絡を下さい。
調査をしにいきます。
それと、我々は駆除活動は一切しておりません(できません)ので、住宅などに入ってきたコウモリに対してそうした行動はとりません。侵入経路の調査と、アドバイスをします。
里山部経由でも構いません。
shimizu_satoyama★yahoo.co.jp
※野生のコウモリの捕獲や飼育は環境庁や都道府県の許可がないとできませんのでご注意を!個体に触らないほうが好ましいですが、触る他ない状況では、厚手の軍手をして手を保護する、又はトングなどを使って、箱やバケツなどに入れておくと逃げられる心配も少なく、安全です。
野生生物全般的に言えることですが、素手での接触はお互いにリスクがあります。