コープ「未来の森づくり基金」~自伐に~
しみずです。
こんなに雪がない冬を過ごすのは、十年ちょっとぶりです。・・・快適。
この雪なし生活に慣れると、旭川に戻った時が辛そうです(笑)
今日、コープさっぽろさんより「未来の森づくり基金(活動助成金です)」が「北海道自伐型林業推進協議会」へ贈呈されました。
その贈呈式がありまして、苫小牧の支所のほうへ行ってました。
この資金は、道内の自伐型林業を目指す、個人や団体に、環境共生林業の実現と、生業レベルでの自伐型林業者の創出と、ネットワーク化、就業拡大と持続可能な森林づくりを目指すことを目標に使って行きます。
具体的には春から開催されます、自伐塾でしょう。
地域の森は、地域住民で良くして、儲けて行きましょうよ。
コープさんの助成金はよく「森づくり団体」へ贈呈しているイメージが強かったんですが、こうして、「林業サイド」に主を置く団体にいただけることは、何か時代の流れを感じます。
次のステップが必要なんですよ、特に林業は。
そしてこの基金は、10年目を迎えるということで、特別講演がありました。
講師は草刈健(くさかりたけし)さん
※苫東環境コモンズを設立
http://hayashi-kokoro.com/commons00.html
その中で、林野庁の新たな森林管理システムを紹介していました。ここにそのファイルあります↓
これに関して、中嶋健造さん(自伐型林業推進協議会※こっちは本州、本家のです)が、このシステムについて論じています。オープン記事ですのでどなたでも拝見できるはずです。そちらも参考に。
これ見ると、課題の部分について、山主の意欲低下と、事業を拡大したい意欲があるものの事業地の確保が困難だ。ということが挙げられてます。旭川での課題と一致すると思います。現に僕はその課題解決に向けてやってきているので。
んでどうなるのか。
個人的な解釈で紹介するので間違いがあるかもしれませんので、うのみにしないでね。間違いがあれば、つど直していきますので。
林業の成長産業化と森林資源の適切な管理の両立を図るため、
① 山主なんだから、自分の森ちゃんとして!責任もって!
② 自分で出来ないなら(していないなら?)、委託業者に託すわ。※これ強制的なのかなぁ?
③ お金にならなさそうな森は、市町村が管理するよ(実質その地域の森林組合?)。しかも、山主に対しては対価は0円ですよ。勝手に山いじられて見返り無し。まじかよ。
④ 意欲と能力のある林業経営者の森林管理のための条件整備として路網整備の一層の推進や集中的な高性能林業機械の導入、主伐・再造林の一貫作業システムの普及が必要。
おぃぃ。高性能林業機械いいって。お金にならさそうな森に入れても赤字、なりそうな森だとしてもこの機械入れた時点でプラスになりにくい現状を続け、そのフィールドは、もっと僕たちから見えるような、身近な森でもやりますよ~ってこと。
どんな委託業者がその市町村で登録されるのか。
もし、選択肢が少なかったら(現行林業推進の業者しか登録できなかったら)、山主にとっても泣く泣く委託してしまう現状がくるのかな。
きっとこれ、現行林業やっている作業員で、今も悲しんでる人いると思うのに、ますます悲しいことになるかも。
☆今は更に、森林所有者が不明でも、都道府県知事の裁定手続き等を経て、伐採・造林ができるようにする仕組みを導入(H28森林法改正)されているので、山主がそれをされた後に、「あ、ここ俺の山だったわ、なんで勝手にやったんよ」と言われてもたぶん手遅れに。
もう、山主は、山を持っていることを無視できない現状になりそうです。
だから、これまでに自伐型林業の環境保全型の持続的な林業スタイルができる人が増えていかないと、旭川、終わる。北海道の森として、どうなるんだろうね。
だから、北海道の自伐プレイヤーの増加は必須です。早急ですよ。全部自分が山の管理できなくても、得意分野で集まることもできるし、なんせその応援のためにも自伐協議会があります。
この仕組み、どこまで強制力があるとか、北海道がどこまで力入れてくるとか全然今は、わからないけど、これが近く、適用されるという話も聞きました。
いつも僕はことある事に言ってますが、こうなる以上、山主と業者だけの問題ではありません。
その里山が地域にとって、どんな価値があって、今地域がどんな山の恵み(林産物だけではない、若者、仕事、地域コミュニティー等)が必要なのか、これは消費者も一緒に考えて、僕らみたいな山に関わる人たちに提案して言ってほしいのです。
地域資源を活かそうとするなら、消費者一体じゃないと無理です。こっちもオープンにしていかないと無理です。林業と暮らしがまだまだ、繋がってないもの。
僕が一番やりたくないのが、「誰に売るかもわからない。なんで伐るかもわからない。でも国が決めたから伐るしかない」ということ。
これは「恵みをいただく」ことにならない。ただぶっ壊してるだけですわ。
だから僕も必要なスキルをとるために急ぎます。
伐採や搬出、加工はできます。でもまだユンボを使っての道つけが出来ません。
ですので今年は道つけの修行にも行く予定です。
この道つけは、本州で自伐型林業に推進されている、小型ユンボでつけるモノです。
これが出来れば全部できるオールマイティな林業事業体になります、里山部は。
不適当な道つけならそりゃ誰でもできますが、その後の森に責任をとれません。
そして職人さん、消費者といった出口側の人たちとの繋がりを地域でもっと濃くしないといけません。
この一年で共感していただける市民や職人さんとも出会って、現に林産物を出してきました。もっと多様な、森の出口側の人間と繋がっていかなければなりません。
もっと必要、旭川人なら全員と繋がる勢いで。
最後に、難しい話をしていまったので、草刈さんのお話の中でユニークだった話題を一つ。
森林療法が進んでいる国で、薬を出す代わりに、「〇〇の森を、〇日間、〇km歩きなさい」という処方箋が出るところがあるとのこと(笑)
これ良いですね。間違いないですよ。絶対良い!
お医者さん、里山部の森も、登録しておいてください(笑)
※単身赴任、圧倒的に寂しいです(笑)あぁ、恋しいぜ(笑)