里山部-satoyama-活動(東鷹栖)

小さな森の山主が始めた個人事業ブログ

二風谷にて②

しみずです。

昨日の続きです。

 

 

伐る前のカムイノミの言葉。イベント前日に行いました。

 

ニ コロ カムイ チセ アコロ カムイ
チセ コロペ キノクニサトシ、ユキコ アンルェネ
エアニ コロ シランバカムイウタリ エプンキネ アンルェネ
ピリカ ラマツ コロ エンコレヤン
エプンキネ オリパク オンカミ アンナ

木を持つ神よ チセを持つ神よ
チセを持つ者は キノクニサトシとユキコと申します
あなたの持つ森、木の神の仲間を
良い心で守りますので
どうぞ、わたしにお渡しください
どうぞ、お守りください
謹んで礼拝いたします
(レラさんに教わった木へのカムイノミのことば)

雪子さんのフェイスブックより引用。

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イベント当日は、二風谷アイヌ文化博物館での、チセ講習。

講師は、貝澤 太一さん(農家であり学芸員、マルチ百姓アイヌあとめっちゃ山もってました。自伐させて(笑)

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少し博物館から離れ、関係した場所にも連れて行ってもらいました。

 

板壁で、かやぶき屋根のハイブリット(和人とアイヌの技法)なチセもみせていただきました。流行りもあったようですね。

 

また、平取の森は遠くから見ると灰色に見えました。なんでしょうね。コナラが沢山あるので、そういう色になっているのでしょうか。旭川では見慣れない色合いの森でした。

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じっくり観察していると、こういう意外な所にガンビが使用されていました。

これは「プ」です。

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色々と学ばせていただいてから、チセに戻るとまた新鮮です。

チセも色々と時代によって間取りなどが、進化を遂げているようです。

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昼食後の伐採作業は皆さん手作業で行いました。伐る、皮剥ぐ、玉切る、運ぶ・・・

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とても気になったのは、中川さんの採材の仕方でした。

チセに使う長さの木材の取り方が、楽しみでした。

一般的な材の長さが関係ないのと、木の股から採材するという特殊な取り方。

3500mm、4000、6000、8000、10000(だっけな)とあと細い枝も長く残す。

最初は、枝を払っていいのかもわからず、伐った後、造材できずただ立ち尽くすキコリ(笑)。

ここの木は特に曲がりが強く、変な伐り方するとすぐに縦割れをおこして元玉が使えなくなって、もったいなくなります。

そうならないように伐りました。

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中川さんに見られての伐倒、どう思われていたのだろう。何を思っていたのだろう。すごい気になる。

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作業が終わるとチセに戻りました。

これなんですよ、最高なのは!

森から帰っても森。ずっとこの森の感覚が続いてる感じ。

 

火だけがある空間。

みんなの目線が、アペフチに集中するこの瞬間。

アペフチ以外見えない。

今日の無事をアペフチに感謝しました。

 

今日伐られた木は、シランバカムイ(森の神)からチセコロカムイ(家の神)へ管轄が代わるとおそわりました。

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僕の伐倒は、初日は問題なかったんです。いつも以上に研ぎ澄まされどんぴしゃに倒せました。

 

しかし、翌日、久しぶりに冷や汗かきました 笑)

 

続く。次で最後です。