SKYprojectミニワークショップ「山づくり・家具づくり・地域づくり:家具産地であるために」
しみずです。
本日2月13日、タイトルのWSが開催されました。
過去のブログに、「山主を置いていかない家具づくりもあって欲しい」と書き込んだのが2016年10月11日。里山部 裏の目的 旭川家具 - 里山部-satoyama-活動(東鷹栖)
他力本願ではできないので、自分がやってみるしかなかった。
そして、出会った人と、運が重なって、今日、僕が目指していたものができました。
木を使いたいから、森に来る。
そして、いただく。
地域の森、地域資源を使う。これは、明確に、木の恵みを欲している人がいるから伐れる。
森に対する要求は決して高度ではなかった。
これは遊びじゃない。間伐体験などは今の時代、ざらにある。
これは自伐林業の、旭川の可能性。森の出口。生きるに繋がる。山主のお金になる。
森と山主から始まり、職人の手で木が極り、消費者に満足してもらえる。
残された森と、山主にも幸せなことから始まるモノづくり。
そのためには、木の姿かたち、大きさに見合った価値を十分に引出して使うことが大切。
生木を見抜き、デザインする職人の目と技術も必要。
それは、キコリも職人も、消費者も、一緒に足並みそろえて学んでいくことが大切。
今の時代、「学ぶ」時間も限られていて、大変かもしれない。
でも、消費者の人たちは「どこ産?」「どうして伐られたの?」「その森はどうなったの?」など、気にかけてもらうところからでも、始めてもらえると嬉しい。
木のモノは良い。もちろん。
でも、森を見ないで木を伐っている所だってある。
本当に、「この木のモノは良い」と言い切るには、真実のストーリーをそこに込めていかなければならない。そういった点では、この旭川大学での家具づくりは、半分成功した。
天板になった木のストーリーはわからないから、半分。
極端な話だが、今の旭川を取り囲む森林、広葉樹林で、これは選択肢として可能だと思う。
エネルギー需要としての木材利用も非常に高まっているのだが、小さな山林の山主にとっては、1本伐ったら終わりな世界ゆえに、伐った以上、その木材には、最大限の付加価値がついてほしいのが山主の理想だ。
その後の、加工は大変なのだが、本質的な家具づくりを山主と職人と一緒に森から始めることが可能だと思った。それが欲しかった!という消費者だって出てくるはず。
そんなことをひしひしと感じて、木の可能性を更に強く思ったWSでした。
この一連の工程に全部参加し皆勤賞だった学生もいた。「やっぱり楽しかったから!」と言ってくれた。その後は「山が欲しいなぁ」と、山の魅力が伝わったようだ。僕もなんとかしてやる気のある人に、山を継いでほしいと思っている。
この脚になったミズナラは、学生さんたちに様々な想いを抱かせたみたいだ。
木のものを毎日使って生きている人が、森に来ること、木を伐ることは非日常という矛盾しているような時代。
木を活かす役目は、キコリにあり、職人にあり、使ってこそ活かす消費者であり、やっぱり全員が森を気づかい、利用していくことが、大切なんだって。