占冠、ネズミ調査 前編
「倒木注意」「落石注意」「ヒグマ出没注意」「鹿飛び出し注意」「発砲禁止」・・・現場が近づくにつれ様々な看板を目にする。道民なら日ごろから見慣れた看板だが、山奥に設置されていると不安が増す。
そして当たり前のように携帯は使えない。
今回の現場は占冠のとある山林。自然保護区に指定され、天然のエゾマツやトドマツと広葉樹が混ざる混交林。標高は600m超。急傾斜。
内容はネズミ・トガリネズミの捕獲調査。どんな種類が捕獲されるだろうか。
生け捕り罠を100個、落とし穴を25個、山林内に仕掛ける。
傾斜がきつく、、、設置に6時間かかった。
毎朝罠を確認し、捕獲した個体は様々なデータを測定後、放逐する。
ネズミは主に夜に捕まることが多い。なので、罠の中で朝まで生かしておく必要があり、中にはもっふもふの綿(ベット)と晩御飯付き(麦芽とピーナッツ)を入れておく。
多少不自由な空間だが、外敵から身も守れるし、飯も確保されているのでネズミの皆さんにはぜひ入っていただきたい。
―――こうして、罠を1泊してくれたネズミは丁寧に測定をする。
罠から出すときは、罠を袋で覆い、入り口を開けてやると落ちてくる。
まさに袋のねずみ状態!・・・すいません。
ヒメネズミを捕獲。性別は♂。
森林棲のネズミで、ドングリや小さな昆虫を食べる。
森づくりをしてくれるネズミの一種で、こいつがいると良い森林なんだなと思う。旭川の森林にも生息している。里山部のフィールドにもいる。素敵。
ドングリをせっせと運び、食べ忘れたドングリから芽がでてくる。
ちなみに彼は罠の居心地が良かったのか、2日連続で捕獲され、2日連続で体重測定。1g増えて、10g。もりもり食べてる証拠です。
調査後は、腹減りまくり・・・。
カップ麺だけでは味気ないので、占冠の自然が育てたヤマベを食べようと、夕方1時間くらい釣りをした。
残念なくらいにニジマスが釣れた。肝心のヤマベは2,3匹。
ニジマスはこの川にはいらない。逃がさず食べて駆逐するほかない!
そして晩飯後はコウモリ調査・・・。
占冠の生き物たちにどっぷり浸った1日。
あとはヒグマに会いたいな!
・・・続きは明日更新します。