里山部-satoyama-活動(東鷹栖)

小さな森の山主が始めた個人事業ブログ

3つの成分を配合したイベント。

しみずです。

 

札幌のペチャクチャナイト、北海道経済学会シンポジウムとプレゼンターとして講演してきました。明後日から熊本に向かい講演してきます。

 

 昨日の北海道各地から大学の関係者がいる前で、『現行林業のまずさ』、『自伐の林産物を消費者が選ぶように選択肢を提案していく』といった内容の講演をさせていただきました。その後のパネルディスカッションでは、『家具ではなく、家具づくりを提供していく必要性』等といったことを、静岡大学横田準教授、当麻町地域おこし協力隊原さん、工芸センター所長の有馬さんと熱く議論しました。

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札幌の方は、

皆伐を防ぐために50haを買い取った『ホロカトマム山林』、サイモンチームの、各種方面から専門家の報告会。地球環境、環境保全にかなりの重点を置いた内容でした。プレゼンターは、僕のフェイスブックから↓。

①Simon Holledge:北海道の生物多様性保護プロジェクト、ホロカトマム山林を妻の圓尾ホリッジ圭美と共に立て上げ、管理。過去8年間に渡り野生動植物の調査を取りまとめる。

②Ben Averis:英国、スコットランドに住む植物学者+アーティスト。北海道のホロカトマム山林の植生調査を施行。アーティストとしては(www.benaverisart.co.uk)風景画を主に手がける。風景画は森林や山などの自然や都会の建築物などを描いている。

③圓尾ホリッジ圭美:ホロカトマム山林を夫サイモンホリッジと共にスタートさせるもともと日高山脈領域に残る自然林を皆伐から守るために山を買い取ったのが始まり。普段は医師としてして働いて、日本、中国、イギリスでは3カ国の医師免許を保持。

④Elen Averis:スコットランドのネイチャリスト、アーティスト。ダンカン・オブ・ジョーダンストン・カレッジ・オブ・アート&デザイン芸術学士を卒業(アートスクールとして全英トップレベル!)

⑤Akio Imamura:京都で真菌類の研究に従事し博士号。植物の繁殖生態学などに移行。さらにその後、琵琶湖の魚食性在来種の研究。北海道ではサケ科イワナ属の保全研究にも取り組んでいる。生物の3界(真菌界、植物界、動物界)に関する論文を、DNAなどではなくマクロ生物学で著した、3界階級制覇の生態学者は他にないと自負する。

⑥清水省吾:ここに名を連ねることが違和感。旭川の自伐林家。北海道1環境に配慮した薪を生産。漢気(人力)林業による、Co2排出量圧倒的削減、さらに森を見た持続的に価値が増え続ける林業を行う。環境保全、産業としての林業のバランスを加味した地域資源の新しい付加価値を提供する。

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キコリの本質って、未来永劫、そこの環境に責任を持てるかどうかです。だから、保全の面も非常に重要だし、産業としての林業も非常に重要。そしてこのバランスをいかにとれるか。ここの部分は、素人とは違ったところで、本質的なキコリしかできないことです。

木を伐るのってあれ誰でもできますからね。

 

 

そうした意味では、旭川流本質的な森林イベントを今日開催しました。

『シラカンバからケズリウマを作る!』というタイトルです。

 

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散々、プレゼンしてきた、『消費者へ自伐の林産物の選択肢を提案する』という点。

『家具を売るのではなく、家具づくりを売る』という点。

『キコリや、職人が消費者と繋がる(全てが見える森からの恵みと人の暮らしの、誇れる関係性)』

 

この三つが主目的、且、主成分なイベントでした。

 

文字で書くとどんなプログラムよ!?みたいな感じに思われるのですが、プログラムなんて作っている時点で里山部的には無しです。

だって、そうでしょ。これは木を使う、私生活の中で、ごく当たり前のことなんですよ。夕飯の買い物に行くのに『プログラム』なんて作らないでしょ。それと同じこと。

 

『木のモノが欲しい』

『森に行こう』

『キコリさんと協力して一緒にやろう』

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『職人さんと協力して一緒にやろう』

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『木のモノが出来た。大切に使います。』←ここの時点で、消費者は、どこの山からきた、どの木を使った、今後の森の生長が予想でき、(ここまではキコリの仕事)、職人のほれぼれする技術に見とれその価値を知り(旭川家具の技術やべぇな!流石だな!)、この木のモノは本質を得るんです。

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ケズリウマで何かを作るイベントは最近よく見かけますが、『ケズリウマを作る』イベントは少ないですね。

これは何を意味しているかというと、ケズリウマを作ると、木のスプーンが慣れれば20分くらいで、これくらいのクオリティーのモノができます。

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つまり、消費者は『生木』を欲しくなるんです。

生木ってどこで買えるんですか。

自伐林家から、買うしかないでしょう。という点です。『生木が欲しい』という欲望を旭川に新たに作りるために意味があるものでした。

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ところでこれ!

なめこ』が、わちゃわちゃでてきたよ!!わや!!!

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ではまた!

熊本、楽しみだなぁ!