里山部-satoyama-活動(東鷹栖)

小さな森の山主が始めた個人事業ブログ

高所恐怖症の克服 自己流

しみずです。

 

千葉シリーズは、次回で最終回にします。

最後は、「道付けのこれから」をテーマに書きます。

 

 

今回は、自身がついてきたので、トラウマの克服を書きます。

あまり需要のない内容です(笑)

僕は、小学生3,4年生だったと思いますが、この時、高所恐怖症のきっかけになった出来事がありました。

公園にある「うんてい」の上に登り、落下し、どこかを強打し、その痛さと苦しさから「高いところから落ちるとくっそやべぇ!!」と、学びました。

それでもアホだから何回か登り、降りれなくなり、一緒に遊んでいた「友達に母さんを呼んでもらい救助される」ということもありました。

その節は、ありがとう小学校の友人よ。

 それから大人になり、自分の背丈以上の高いところにいると、どうもこの記憶が蘇り、足に力が入らず、腰がくだけて、四つん這いになるというのが数年前。ちょっとした屋根の除雪とか、くっそ無理でした。

それが今18mくらいの樹上にいられるようになりました。

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どう克服したか、精神的なことを書きます。

あくまでも個人的な克服方でありますが、高所恐怖症の人たちの参考になれば幸いです

別に怖いなら、怖いままで僕はいいと思います。

克服なんてしなくてもいいと思います。高いところで活躍する必要がある場合は、高いところが得意な人に任せればいいんですよ。

でも僕はなんか、、、、なんか克服したかったんです。

 

 

①ベア・グリルスの動画を見る。

僕の漢気の圧倒的な師匠(映像でしか見たことないけど)。元イギリス軍特殊部隊SASディスカバリーチャンネルにてMAN vs. WILD』の主人公。世界各地でサバイバルを繰り広げる「自ら遭難し、生還するプロフェッショナル」だ。(そういう番組構成)。

この人ほど、この番組ほど衝撃的な映像はなかった。

 

「本当のサバイバルの原則は、”安全を確保し何もせずにレスキューを待て”なんだ。それではTVショーとしては成り立たない。僕は砂漠がいる湿地急流などに放り込まれた場合に生き残る術を見せていきたい。」Wikipediaより。

そう、自らを過酷に追い込む、超絶ドM。僕の人力(漢気)林業のベースとなる(笑)

 

このベアさん、とにかく崖やら、ツタやら、樹木やら、登る。クレパスにわざと落ちてから登ったりする。あと様々な場所に落ちたりもしてる。なんで生きてんだこの人。

北海道の樹高20mとか、そんな比ではないくらい。もっと高低差がある場所でサバイバルってる。

それも主に素手やそこら辺のものを活用して。

これ見てると、「ああ、僕はなんてぬるいんだ」って思う。ほんとに自然の中で生きてるのかよって自分が恥ずかしくなる。

 

 

高所の現場がある前日や、過酷な野宿がある前日は、とにかくベアさんの動画をみる。明日体験する現場になるべく環境が近い動画を見る。

すると、めぐちゃん(嫁)が「あ、明日大変な現場なんだね?」って察してくれる。ほんとありがたい。

 

www.youtube.com

 

 

②キコリーズハイになる。

これは、僕が勝手につくった造語で、いわゆるランナーズハイの林業版。

ちなみにランナーズハイについて書かれている記事はこちら↓

psychology-japan.com

 

ここで記載するのは全く僕個人の実感で、なんら科学的な証明はないので遊び半分で読んでほしい。

 

 

2-1 笑う

これから起こりうる事象。つまり「自分が高いところに行く」という事象。

こんな鬼畜な罰ゲーム、出来ればやりたくないのに、するという未来。

笑うしかない。

「やっべぇなマジで」ってとにかく笑う。

 

 

2-2 呼吸数を増やす

僕の息子は鬼滅の刃にはまっている。この漫画では呼吸法というのが一種の肝で、色々な必殺技を出している。

便乗するわけではなく、僕はこの漫画の前から、自分の意識をぶっ飛ばせる方法を一つ発見していた。

 

→フッフッフッ・・・・・っと、わざと呼吸数を増やす。

深呼吸の逆バージョン。ものすごい速さで呼吸を繰り返す。

小学生のころ、過換気症候群になって救急車に運ばれたのは良い思い出。両親には心配かけた。今もか。

 

 

2-3 落ち着かせる

しばらく、呼吸を激しくしたあと(呼吸に疲れるくらい)、目を閉じて一気に落ち着かせる。

この時は深い深呼吸になる。特に吐く息を長くする。

息を吐き切った後、自分がすごい冷静で無敵な状態になっている。

 

これが自分が勝手に言ってるキコリーズハイの強制没入である。

 

まぁ、中二病である。

 

 

③音楽を聴く

これは、キコリーズハイになると音楽には全く意識はいかないのだが、キコリーズハイになれない時もある。

そんな時は音楽を聴く。

現場に行く前と、現場で始める時は同じ音楽を聞く。

今おこなれていることは、家を出る前と同じ事象だという心に言い聞かせて、リラックスさせるために。

 

④現実的な問題、下を見ない。

これ超絶大事。

下を見ない!!!!!!!!!

見るな!!!!!

 

⑤登っている最中、休まない。

休んだら最後。降りたくなる。

 

⑥ギアとスキルを信じる。

おそらくこれが最初に来るべきことだろう。

だがしかし!!!!

高所恐怖症の人は、誰がどれだけ安全だと言おうがそれを信じないだろう

それは自分を自分で守れない、不可抗力的なものが存在するとわかっているからだ。一回落ちて痛い目にあった人ならわかるだろう、落下している最中は、自身では対策ができないんだ。

 

そこで、対策を考える。落ちないギア。落ちても対策ができるギアを身に着けていたらどうだろう。

 

東京にそびえたつスカイツリー。あそこにある足元がガラスの床。あれは狂気。

でもそれが実現するってことは、あれを作った業者のスキルと、ガラスやら建築資材の耐久性を信じるほかない。

 

木登りもそう。

木登り専用のギアとか、己のスキル、そして樹木の耐久性を信じるしかない。

樹木の耐久性は、自分がちゃんと見て判断しないといけないけど。

信じられる価格と内容のギアを買い、それを活かせる自分のスキルを上げていかねばならぬ。ということ。

 

これはキコリーズハイを駆使して、無理やり高いところに登って回数を重ねるのがいい。ちょっとでも不安だと思ったら、替えかえるといいと思し、スキルアップを目指した方がいい。

 

 

⑦慣れたらダメ

でもね。怖がった方がいいよ。その方が慎重になれるから。

高所恐怖症は治らないと思う。一時的な、その瞬間の克服はできると思うけど。

 

千葉シリーズ5 自伐の要 線形

しみずです。

 

 この1ヵ月、家庭の事情があり主夫兼保育士してます。かなり引きこもってます。

外に出られません。天候と雪的な意味も兼ねて。

 子どもたち(特にぁぅ様)と遊ぶ時間が長いと、「赤ちゃん言葉」が普通になり、大人と会話しているときに普通に出そうになり危ないですね(笑)

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ぁ~ぅ~ってよく言うから「ぁぅ様」。最近言わないから寂しい。

ぁぅ様ウィンクが僕のマイブーム。

 

★★★★★★

 さてさて、当麻町の国内初のサウナバス!まじ素敵ですね。

色々と、木材の多様な利用がされてきました。

 ますます、山の入り口側である、環境保全型の林業はこれからの時代には必須になってくると確信しております。

 

 続きまして、今回は、この自伐型林業の要でもある、「山のどこに道をつけるか」というお話。

 千葉の図面はほかの人の山なので、ここでは紹介しません。代わりの図面を用意しましたのでそちらで進行していきます。

 

 僕は山のどこに作業道を通すか、図面を見るのは苦手なところです。

現場で歩きたい派です。

結論から言うと、どちらもできた方がいいわけです。

 

★上達するポイント(詳しくは前回の記事から岡橋先生のYouTubeをご覧ください)

①等高線の図面に書き込むことと、

②実際にその山林を歩いてみて図面と現場で調整すること、

③作業に入ったら、若干の変更が出ることを覚えておくこと。

 ※ユンボに乗って作業が始まると、歩いた時の感覚とは違ったものになります。

 

 だから岡橋先生も「現場で踏査した通りでなくてもいい。違和感があれば修正する。」とお話してました。

 僕も初めてやる時は、「先生がこの木は伐らないで、ここを通す」と言われた以上、意地でも伐らないで進めていくこともありましたが、こうした現場での踏査はおおまかな目安として考えるということです。

 

 千葉県の山は、実は等高線があってないものでしたから(笑)平面に線を書き込んだ形になりました。

逆にそういう時は、「どこでも通せる」分、林内の木がどういう育成状況かをしっかりと考えて、人の入りやすさ、作業の効率、景観の美しさなどもふまえて選んでいくといいでしょう。

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見るからに、、、平です。。。

 僕はおまけ的な要素で、大木に会いにいける道が好きなのですが、最近はあまり近い場所を掘ると「根っこ」を傷つけることとなり、その樹木の育成を阻害する場合があることを実感しました。

 杉はそうでもないみたいですが、ミズナラとかニレとかは気を付けたほうがいいですね。それでも一概には言えないところが自然の複雑さです。

 ※根は通常、ドリップライン(樹冠端からの雨滴落下線)を越えて、幹から離れたところまで成長していると考えた方がいいでしょう。それを傷つけないようにしたいですね。

 

 

 ★苦手を克服しようと、この際せっかくだからと、僕のアシリコタンがある山、江丹別の冬路山の等高線図を持参していき、夜に飲みながら岡橋先生とあれこれ線形講習ができました。良い時間だった(笑)

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赤い枠がおよそのアシリコタン。ここから山頂を目指す線形を書くとなると・・・。

 

★手順としてはこう。

穏やかな尾根筋を狙い、ペアピンを駆使して山の山頂を目指す線が、「幹線」。

  この幹線がつけられそうな等高線が緩やかな尾根の部分に〇をつけていく

  ここがセーフティーゾーン(作業しやすいし、道も崩れにくい、固い地盤がある可能性が高い)となり、〇と〇を結びながら上に登っていくという考え方。

  とにかく山頂に到達することで、その後の作業が楽になります。肝となる道。

  

  難しいポイントは、幹線の手間はヘアピンの連続作業になるので土の移動がたくさんあり時間がかかること、場合によっては固い地盤、岩などに当たり、掘削ができない(その場合はブレイカーを用いて岩を砕いていく作業)など。この道を維持していくことが必要。

  良いポイントは、礫がでやすい(その後の支線やぬかるみなどにこの礫を撒ける)、高度を取りやすく、その後の支線を伸ばすことにより、広範囲に手入れが行き届くこと。

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ユンボがあるところの土を、軽トラがあるところまで持っていく。何十往復もするしんどい。

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ユンボがあった場所の土をもってきて、高く上げた時の様子。

、幹線のカーブの真ん中から、等高線上に緩やかに伸ばしていくのが「支線」

 支線はいわゆる、間伐や搬出作業をもっぱら行う作業道です。このことで、広範囲に手入れが行き届きます。

 難しいポイントは、等高線にそって勾配もそこまで気にせず、かつ土の移動も少ないので、簡単につけれるように見えますが、意外にこちらに時間やお金がかかるとのこと。水はけ対策のゴムロール埋設や丸太組み、礫を敷いたりと支線も侮れないようです。

 僕らが作業する北海道ではあまりその実感はありませんが、本州の急峻な山だとそうなるようです。 

 良いポイントは、支線は作業後は自然に戻してもいいということです。それでも使い続けていくと固まり植生が回復しにくくなると思います。なんといってもこいつが入って、ようやく木を出してこれるようになりますね。 

 

 ★北海道にある僕の山では、正直、幹線も支線も一緒な感じです。

 だって、なんですもん。参考までにピップなカバ林の等高線を。

 これはなんか、もうね(笑)

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 支線からさらに「ひげ道」というのもあるのですが、長くなるのでとりあえずここまで。

 

 

★では、もう一度、記入された冬路山の図面を見てみましょう。

 尾根を見つけて〇(赤丸)をつけて、次に谷(水が流れるエリア)は直接線(水色)を描いて入らないように気を付ける場所、を書き込みます。

 あとは〇をつけたエリアにヘアピンを描き、〇と〇をつなげていくと、、、、

こんな感じの幹線(緑色)になりました。

 途中、上部の急なこう配の場所は「現地に行ってみないとわからなんなぁ、厳しいかなぁ」と言ってました(笑)

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岡橋先生作成

 

・・・これを見ていつも思う。とにかく、僕もどかっとこれだけ一つの山をやってみたいです。

あんな赤四角枠って等高線が2~3本しかないですもん。

どなたかどかっとお貸ししてくださる山主さまはいらっしゃいませんかね(笑)

 

とりあえず本日はここまで。

千葉シリーズ4 環境保全と作業道

しみずきこりです。

 

 最近、見様見真似な危ない作業道を作っている人を見る機会がありまして。つい。

 

道は、山に傷をつける行為です。

傷をつけたら、そこを修復するのは難しいので、「山に道をつけるぞ」と思い立ったら、きちんと、修行することをお勧めします。

僕もまだ完璧にはできません。山の状況や土質、水流が違いそれぞれ、どうやったらうまくいくのかって難しい世界です。

 

しかし、幸い今は、自伐林業で岡橋先生や橋本先生が全国で活躍されております。その機会をきちんと得てやってください。すごいチャンスです。僕らが技術をくみとって、次世代につないでいく時代です。山は代を重ねるたび、価値だけでなく、地域にも必要とされ、社会に、世界に、地球に、だんだんとそうやって必要とされていきます。

雑にやると、山がみじめです。

 

大事なのは手法よりも、線形ですが、線形はまた別な機会で。 

 

 

文章では、作業道のノウハウを伝えられるはずがないので、とりあえず素敵なイラストでふわっと紹介します。

まず僕は、ここがわからなかった。

イラストを見てください。

通したい場所は赤色の間なのに、なぜか緑の範囲を施工する。

 

★イラストの説明

山=山側。谷=谷側。オレンジの線=木を示す。赤い線=通したい場所。緑の線=土をいじる、転圧する範囲。

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よくわかるイラスト。上空からみた図

 山の傾斜によって変わるんでこれは、ざっくりもざっくりなイメージです。

このイラストでは、赤い線の部分だけ土をいじってもダメよってことを伝えたいのです。

傾斜がある場合は谷側に崩れて落ちます。谷側の路肩が弱いんです。

落ちないために、まずは「木a」に激突するように緑の線を掘削していきます。

詳細はがっつり省きますが、僕は最初このイメージが出来ていなかった。

「なんで岡橋先生は、まっすぐ行かないであっちにずれていくんだろう」と。

特にカーブの時は曲がりたい方向じゃなくて直進していきますから、「どこにカーブができてくるのか」が最初は不思議でした。

 

 

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よくわかるイラスト 断面図

つまりこれは、斜面がある時に黒く囲った場所がしっかりと固いかどうかが大切なんです。

おそらくこれが、素人が最初にイメージできない部分だと思います。

 

写真で何となく黒丸の路肩がわかるかな。

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上川町の山にて。路肩部分がわかると思います。最初はユンボ一台分路肩にいました。

これだけじゃ、よくわからないと思います。

つまり、結構複雑なんですよ。

簡単そうに見えても、コツがいる部分があります。

 

★作業道づくりは、やってみなきゃわからない部分がたくさんありますが、やる前の座学として、自伐の岡橋先生が出ているスペシャルな動画をご覧になってください。

 前編↓

https://www.youtube.com/watch?v=IFjZ7fWFJxY

後編↓

https://www.youtube.com/watch?v=YaZoBfZGq3I

 

★道をつける効果★

★様々な木材の搬出方法がありますが、僕は一番この「作業道を作ってから」山に入るスタイルが環境保全、、、とくに植生保護に役に立っています。つまり今の収穫で山がメタメタにならず、次世代に期待ができます。広葉樹林なら、なおさら、植えないで済む本当の持続しながら成長している山林を維持できます。

道の上だけ歩き、そこで作業をする分には、林床を痛めにくいのです。

冬はどこでもいけますが、モービルやユンボで入る時にも役に立ちます。

とにかく、後の山が大切に残るってことです。

 

★人間や馬、牛の足で踏まれた山の土は、かなり固く転圧され、植生に影響がでます。なんども踏まれていると、そこから何も生えなくなります。

身近なところでいうと、突哨山南側にある「木もれびの路」がそうです。あれは人間の足跡でできた遊歩道です。

 知り合いから「馬でやれば」って言われますが、道を作った以上、馬は必要がないのです。道があれば、全部やれちゃうから。馬の経費はわかりませんが、おそらく、チェンソーと軽トラの方が維持費などはかかりません。

馬はロマンはありますが、僕には山が小面積のこと、木をたくさん伐って売っていく気があまりないので、馬との作業する相性は今のところはないです。あと林内どこでも入れるのはメリットでもありますが、僕にとっては踏み跡の転圧デメリットの部分もあります。合う人と、山と、お金の考え方で、選択してみてください。

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こちらが木もれびの路。踏み後の影響力は高い。

 

★きっと「林業」で検索して出てくる画像は、地面がむき出しで、荒れているような写真が出てきます。本州の山だと、とりわけ茶色が多いですね。人工林での現場が主なので。

まぁ、それがが当たり前、もしくは仕方ないと思ってませんか。

 僕の手法では、林業地に無数にカタクリが咲き、ランなどの希少種含め低木もしっかりと生えています。毎年5月のゴールデンウイーク中に。

これは、山のバイタリティーを活かしています。林内に転圧をかけないってことです。

それには、しっかり道を活かすことと、「今はダメだ」と思ったら木に手を付けない、または季節をずらす等、森と生物を第一に考えることが大切なんです。

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丸太を置くことすら罪になる、そんな林床です。カタクリ潰すのは嫌です。

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春先の里山部。これが僕の林業です。

 

★失敗したら、向き合って次を考える。体当たりでやっていく必要もあります。山は複雑です。

僕らが学んで、少しでも山に軽傷で済ませていくことが必要です。

国の林道は・・・残念な結果が目立っていて。。。僕からはおススメできません。

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宮城県丸森町の道の崩壊写真。中嶋健造氏のFBより。

 

最後に、こちらも併せてご覧いただけたら。

今回はここらで。次回に続きます。

ecotopia.earth

千葉シリーズ3 山の様子。絶望から希望が見いだせるか。

しみずです。

 

★シリーズ2は服装でした。最近パタゴニアのプロセールスに登録されました(やった!)ので、パタゴニアも視野に入れていきたいですね。パタゴニアはなんといっても自伐に助成していただいたのと、フェアトレードや環境に配慮したモノづくりを全面的に出しているのが、僕の木を使う上での木材デューディリジェンスに近いものを感じます。こちらもこのシリーズ内でどこかで紹介します。

 

★今回は、僕が見た山の現状を紹介していきます。

社会福祉法人 福祉楽団さんの事業内にある、栗源第一薪炭供給所の事業の一環でした。

その若手チームと、われらが岡橋先生(元、清光林業、現、アルベロクォーレ㈱、奈良県で200年以上の大きな杉を育成、日本を誇る林業家、僕が森林作業道のノウハウを教わっている大先生です)

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岡橋先生(右)と山に入る前に記念撮影。

 

んで、僕が寝泊まりしていたのは、写真左側にあるおしゃれな建物。

最初にみた山がこちら↓でした。

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恋する豚研究所すぐ真裏の山林

最初の印象は、「うわぁ、めっちゃ伐りすぎてんなぁ」でした。

でもすぐこうなった原因は、伐りすぎではなく「台風19号の被害」だということがわかりました。

 

★山に入る前に、風はどちら側から受けることが多いのかを、林縁部の空間と木の傾きからざっくりと判断します。

風が当たる側は特に人工林なら、木を3列は残して防風帯を作っておきたいところです。これは僕のフィールドでの経験から、強い防風帯を作ると林内は安泰、防風帯の木々はちょっとずつしか成長できないのがデメリットですが、徐々に、わずかに間引いていけばそんなことありません。しかし、ここではすでに林縁部がガツンとやられていましたので、そうはいかず。

 

中に入ると、「おうふ・・・」とため息みたいなやつしかでない。

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Oh.....

実物はめっちゃでかいの。北海道のアベレージを超えているよね、向こうの杉とかヒノキとかサワラは。60㎝以上で樹高が25m~30m近いと、北海道のマツがくそ可愛く見えますよ。こういった、キコリを殺しにくるド迫力ある木々がまずは行く手を遮るんです。

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うわ、殺しにきてる。。。こえぇ。。。

風倒木処理は僕の得意技でもあるんですが、戦意喪失しましたよね(笑)

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重なり合う危険木を1本ずつ解除していく作業に精神と体力が削られていく

 

確かに最初は絶望の林業でした。

 

どういう風に山から、希望を見出していくか。そこが木こりに大切で、必要な目線でもあります。木が伐れるだけじゃなく、道を作れるだけじゃなく、木の生と死に最後まで責任をもつ、無駄にしない、その目線が必要です。

お手伝いいただいた栗原事業部の照井さんや石倉さんは福祉事業の傍ら、きちんと山に対してそうした思考でいたことが、今回希望を見出すことができた最大のポイントだと思っております。やっぱり「山にどんな人が入るのか」かは大事!人次第で山はどうにでもなってしまいます。

 

 

★見ていくと、腐朽しすぎた材で商品にはなりにくい丸太のほかに、きちんと薪として利用できるいい材質の丸太も結構あることがわかりました。

となると、風倒木を処理しながら、作業道を新設して、丸太を回収出来たらまたこの山はよみがえり、価値を生み出すものになる!という希望が湧いてきました。

自伐は絶望の林業の対案である希望の林業と中嶋健造さんもおっしゃってましたが、そう思います。

そして幸いにここでは、薪を作る体制ができていること!

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薪を作る体制ができている!!

★北海道の自伐は薪だ。みたいな雰囲気になってますが、確かに最初は有効です。薪と一緒に瞬間的に火力(財力)が高まって、次への展開が見出せます。

北海道ではずっと薪での自伐は厳しいと思っています。それは、樹が太ってきたらもっと価値のある家具材やクラフト材等の耐久性のある使い方へ転換していく方が、山にとっても人にとっても良いからですね。それと逆行するように、今世間ではガンガン木を使いまくってますね。薪ストーブユーザーも増えてます。林業の基盤ができていないのに使うことばかり先行していたら、大きな価値ある木が育ちませんし、細い木ばかりだす事業は赤字しかないので、どんどんと自分たちで首を絞めていっていると感じています。

 

★とにかく、山の入り口から木材の出口までまずは1本の道筋が通っていることは非常に強みになります。となれば、これをいかに効率と環境保全を兼ねてまわしていくか。

ここで希望が持てれば、山の惨状に精神を削られないで済みます。

 

さらに希望となったのは、ザファームさんの存在。

こちら、WEBサイトをご覧になってください。素敵なキャンプ場で、東京からのお客さんもよくいらっしゃるとか。そうかここは千葉、東京射程内です!!強みになります。

僕らが作業しているときにGlamping Saunaというサウナ企画まで始まりまして、ひゃっほー状態です。実はザファームさんで、サウナ担当している女性と、最後、僕らが手入れした山で「竹を使った日帰りキャンプ」を行いました。最高でした。

 

薪の生産する体制と、薪を使う施設がこんなにも近くにある、それも、以前から取引先となっていて、薪束をこちら側から出しているとのこと。

台風被害でその生涯を終えた木材が、キャンパーの楽しみになる。木は燃えてなくなりますが、人々の思い出には残ります。

 

★こうした自伐を行う上で、トータル的な山の利活用の方法を考える時に大事なのは「地域で木を使っている環境」がどうなっているのかを調べる、なければ自分でコミュニティを作っていく等、山の管理と一緒に進行していくことができれば強みになりますね。

 

★土質はどうかというと。あまり詳しく説明はできませんが、

表土は真っ黒で、一般的にどこにでもある水分を含むとずっとヌタァって締まらないやつ。

その下は赤茶色の土がでてきました。こちらを天地返ししたのち、キャタピラで転圧するとしっかりと固まりました。しかし、雨が降ると、むちゃくちゃ足が滑る状態になりました。北海道でいうと、「濡れた氷の上を歩く滑り」と似ていて、チェンソーもっている時に転ぶ恐怖があります。雨の日はやめた方がいいですね。

そんで場所によっては海岸の砂みたいな色と質感、「昔海だったころの砂」ではないかと思います。こいつは転圧してもあんまり固まりませんので、混ぜてやりました。

あと礫がでません。そこはきつかった。

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土質は黒い表土、赤茶色、掘り進むと砂がでてきました。

 

とにかく山にもよりますが、表面に礫が敷けない場合は雨天時もしくは、雨天後の作業道に重機や車で入ることはおススメしません。道が壊れますね。

ここでは1月ほとんど天候に恵まれ晴れておりましたが、雨が降ったら3日くらいは濡れたまんまでした。

 

★天気予報をみて、晴れている日に木材をトラック等で搬出し、翌日が雨なら土場でおとなしく加工作業をしていた方が無難ですし、そういうスタイルで僕もやっております。せっかく作った道が壊れると補修する作業に時間と費用が取られてしまいますから、なるべく道をいたわる必要があります。

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土場や作業場を作っておくことも必要ですね。

 

 

今回はとりあえずこんなところで。

以下はおまけです。

現場に向かう際の道路に倒れそうな木を見つけて撮影した翌日、徐々に倒れてきていました。

香取市の担当課の方、こちら処理できましたか。

グーグルマップでこちらの緯度経度(35.79951476816828, 140.46697664268376)を貼り付けて検索してください。グーグルマップの撮影日は2018年9月の様子のようですね。

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おいておくと怖いっす。でも電線にかかっていて僕じゃ手出しできないやつでした。感電もめっちゃ怖いよ。

 

2021年1月16日↓               1月17日↓

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千葉シリーズ2 服装編

しみずきこりです。

 

千葉県香取市の台風被害跡、新規森林作業道開設の内容でお送りしております。

千葉県の1月の気候がわからずFacebookで情報を集めたところ、「割と寒いぞ」ということがわかり、「こっちの秋くらいかなぁ」という装備で行きました。

 

もし、千葉の山に入る道民がいるなら参考にしてください。

千葉、香取市の1月は、「冷蔵庫」です。朝起きたら地面が凍ってます。霜ができてます。体の芯からゆっくりと鮮度の良いまま保存されそうになります。

「半袖で余裕だろう」と思っていたのが恥ずかしい。しっかりと冷やしてきます。

自分用でもあるために装備を記載します。

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右から二番目、赤いダウン着ているのが僕です。

 

 頭:ファナーインテグラルフォレスト:これはヘルメットですね。

 頭ー首:アウトドアリサーチ ニンジャクラバ:最高に暖かかった。

 体1:(ドライレイヤー・一番目の肌着で撥水の役目):eton Bros.(ティートンブロス)  のランウエア・かれこれ、このブログを書いている今で、223日連続で着続けています。もう一生この服になりそうです。もうこれが肌になりそうです。

 体2:(ベースレイヤー・二番目に着る吸汗と蒸散の役目):finetrack (ファイントラック) サーモロングスリーブ。なんか色々種類あるみたいでどれだかわからぬ。これ暖かいし、広く汗を吸って早く蒸散させてくれる。ありがたい。

 体3:(ダウン:保温):outdoorresearch(アウトドアリサーチ)、フラッドライトジャケット。ユンボにずっと乗ってるとこれでも寒かったわ。

 ※体4:雨天時(レインウェア):montbell(モンベル)フィールドレインジャケット。寒いときは、体2,3の間にこいつを着ていた。割とユンボ乗っていると動かないので、防寒にはならず。

 ※体5:木こり専用ジャケット(視認性、耐摩擦、耐久性):stihl(スチール)アドバンスX-TREEmジャケット。藪や、とげや、摩擦が発生するところにはこいつが一番防御力が高い。しかし、汗が染み込んで寒いわ、通気性が良くて寒いわで、ほんと、スチールの林業用ジャケットは耐久性や耐摩擦と視認性に特化している分、撥水や吸汗や蒸散、防水、透湿機能が乏しくて本当に冬は厳しい、寒い。冬にこれ着用するときは、インナーに工夫が必要ですわ。

※基本的に、体は1,2,3でやっていたが朝方が寒く昼は熱く、夕暮れは寒かった。

 手袋:アウトドアリサーチアクセルワークグローブ。暖かく、かつ革手なので刃物に強く、作業しやすかった。チェンソー作業中は半日で手汗で濡れて、かなり寒くなる。

千葉に行っている約3週間は頑張ってくれたが、人差し指や中指などが破けた。縫って補修して今も使っている。割とよきグローブ。牛革なので、最初は固く、手になじむまで時間はかかる。

 下半身1:下着は適当。プロノで購入した1000円くらいのやつ。

 下半身2POLARTEC(ポーラテック)NEW UN1050 Bottom Underwearこれの旧式です。今新しいのでてるね。もう死語となったいわゆる「ももひき」というやつ(笑)

こやつ、内側に凹凸があって汗かいても皮膚に直接あたりにくく、つまり濡れて寒いという状態を起こしにくい優れもの。これ結構素晴らしいと思っている。チェンソーズボンを履く前にインナーとして装着していてもいける。しかし冬はそれだけだと寒い。

 下半身3:DIAMAGIC DIRECT(R)(ディアマジックダイレクト) UTILITY(ユーティリティ)綿クライミングパンツ。これはワークマンプラスで買った試しのやつ。僕はLサイズで買って小さかった。一瞬で股が破けた。まぁ3000円はそんなもんだと割り切るしかない。僕の漢気林業は、人力が多い分、衣服は瞬間的に壊れ破けます(笑)

 下半身4:montbell(モンベル)フィールドレインパンツ。泥汚れ避け用のレインパンツ。防寒性はない。一般的な作業着のお店の5000円台のレインパンツは蒸れて仕方がないから、モンベル中でも割と安価な方のパンツ。蒸れは抑えられるので良い。

 ※下半身5チェンソーを使用する際は、下半身3をこちらのチェンソーズボンにチェンジ。husqvarna(ハスクバーナ)、プロテクティブズボンT-EXII。冬は寒いよ。これの上に防寒ズボン履かないと死ぬ。

 靴下:防水靴下。シールスキンやプロノやモンベルやら、そんなに違いはない。

 靴:モンベル、ツオロミー ブーツ ワイド。ダメ。半年でぶっ壊れる。これで2足目。穴が開き、底がはがれ、ひもが千切れ。うーん、山が強いのかなぁ

 

 

といった装備です。

やっぱり今どきのアウトドア業界で注目されているギアを林業で使うとどうなのかって試してみたいじゃないですか。

僕の中では、アウトドアの世界でも林業、それも漢気林業が一番過酷でして、それについてくるギアって本当に限られているんですよ。

今のところ林業についてくる最強なギアはミステリーランチです。これはもうね、僕の山生活の中で一番壊れない、長くタフに使えるメーカー第一位です。ファスナーが強烈に強いのが一番素晴らしいと思う。ミステリーランチのリュックは本当に素晴らしいです。雨にはくっそ弱いけど。中身を防水にすればいいので問題ないよ。

 

あれ、これあれだな。

この調子じゃ割と長く続くやつだな。

内容は次回からにします。すいません。

 

 

千葉シリーズ1 はじめに。

しみずです。きこりです。

 

山やってるとき、「山主に恩返しできるか」「山主に喜んでもらえるか」

ここも大事なんですよ。

というか、山を借りてやっている場合、そこが重要な部分であります。

もう一つ大事なのは、山主にも環境保全の大切さを説き、その山はあなたの山ではありますが、めちゃくちゃすると地域や近隣の山主に自然災害を誘発する可能性もあり、自然を所有するという意味を感じてもらえるよう、努力するのも令和のキコリであります。

 

 

どうですかね。そんな林業展開してますか皆さん。

お金だけじゃないレベルで、山や木のポテンシャルを理解したうえで、高次元な林業してますか。割と簡単で、山主と環境に親切な林業を展開することが大切だと感じてますよ。

以前紹介した過去の記事に、過激な内容でお送りしたときは色々と反発した声があがりましたが、あれもまぎれもない事実なんですよ。リアルな山主の声なんですよ。

 

うーん。林業という一次産業は人間サイドになって考えると非常に複雑ですね。

自然サイドで考えると、とってもとってもシンプルなのに。

 

さて、山に入る時間が長いほどこじらせてくる木こりですが、それほど闇が深い現実と向き合いっていくことでやりがいがあることも確かです。

 

 

★とても素敵な機会を得ましたので、数回にわけて紹介していきたいと思います。

 

千葉県香取市にあります、恋する豚研究所をブランドにもつ、社会福祉法人 福祉楽団さんの事業の一つである栗源第一薪炭供給所が展開する山の事業支援にいかせていただきました。

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ヘルメットは飛行機の手荷物に(笑)

お話がきたのは、世間には徐々に浸透してきたであろう自伐林業zibatsu.jp

 

僕はコウモリを大切にしたくて、林業はコウモリの保全の為には絶対に外せないテーマでして。産業一辺倒な素材生産、伐採業みたいな林業はしたくなくて、なんとか立ち上がらなきゃって思っている時、こちらの代表理事の中嶋健造さんのフォーラムを聞きにいったことがきっかけでした。

あれが2016年12月6日でしたからね。

もう1526日経ったみたいですよ。

 

僕は皆様から見てどうでしょうかね。きちんと山を大切にする伝道師として活躍していると感じますかね。どれだけ人を動かしてきたか、データでいうとごくわずかなのもdすが、年に一人くらいを「マジ」にさせてはいます。ありがたいことですよ。

見方といったら微妙に違いますが、「一緒に考える林業」を展開してくださるプレイヤーが増えることはこの北海道にとって、本当に本当に大切なことなんです。

やれって言われても、誰もやってないことをまずやってみるって、ストレスすごいです。心技体のうち、心だけでいくわけですからね。

 

まぁでも、北海道でも自伐協議会が立ち上がり、「なんとなくやってみるか」とか「まずは知ってみたい」とかとにかく意識が向いた方たちを大切に、巻き込んで色々とやっております。僕一人じゃなくて、みんなで盛り上げていくムードはできてきました。

 

 

★こういう質問も来るんです。

「自伐をやってみようと、森林組合などに相談したのですが、ダメだって言われました」って。

 

これね。

古く新しい林業で、この時代、試している人が限られるわけでして、相談にいく場所がまず間違っていること。かといって、じゃぁ誰に相談すれば?ってなりますが、まだプレイヤーは北海道ではわずかすぎるんですね。

 

北海道でまず圧倒的にナンバー1プレイヤーは白老町にある大西林業です。これはもうまぎれもないです。「まじすげぇ」ってレベルですわ。

で、大西さんは厳しくも優しいので相談にも乗ってくれたり、「仕事にこない?」って給料までいただけて修行もできる最高の林業会社です。ハードだけど。

 

 

で、じゃぁ、次は?って考えたときに、

めっちゃユニークなんですよ。北海道の自伐って。

ある意味、「自分で考えてやった方がいいよ」っていうやつなんです。

 

だから、あれを真似していたら大丈夫とか、あの会社のようにとか、じゃまず無理で、「自分はこう思ったから、山を通して社会を変えたい、山を良くしたい」って気持ちが第一で、気づけば副産物ができていて、それが下界の人たちに愛されていく。

そんな世界があるのもこちらの世界です。

 

で、「何をダメにするか」ってことも重要ですよ。

いや、やめとけって人から言われた時、、、何がやめるべき原因なのかは色々あります。

もし、一般的な考え方で、お金にならないからやめとけって言われるなら、それは「山の面積」「木の育成状況」「山の位置」「地域の木材利用の環境」などから考察したらまずすぐ見えてくる現実です。

 

お金を稼ぎたい林業をするのはシンプルです。

でっかい木を全部伐っていけばいいんです。後先考えずに、目の前の木を全部伐ればすげぇ儲かります。それも一人か二人でやればめっちゃ儲かります。

 

何をダメとするかです。

今の時代、厳しくなりましたが、林業じゃなくてもお金は稼げます。

きっと山で働くって、お金よりも優先される何かがちょっとあるから、山で働きたいとなるのですよ。

 わかると思いますよ。お金だけで判断するのではなく山とともに暮らすという、地域で生きるというそんなところも含めて考えてみてください。

「確かにこの部分は難しいけど、やっぱりやってみてぇなぁ」って心が動くなら、やってみたらいいと思います。ダメならダメで、次につながります。

 

 

さて、最初はこんな感じで終わっておいて、、

次回から、千葉県の栗原薪炭第一供給所の皆さんと一緒に台風19号の被害を受けた山を整備してきたことをまとめていきます。整備ってボランティアな感じがするけど、きちんと自伐要素を取り入れた、再生と経済と保全を加味した活動をしてきましたよ。

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主に山に入っていた三人(左から僕、照井さん、石倉さん)被害跡地にて。

 

今年も心温まるご支援、ありがとうございましたっ。

しみずです。

 

★12月31日。

 明日から新しい一年が始まりますね。

多くの皆様に支えられて、森が豊かになる活動を展開していくことができました。

皆様には心より感謝申し上げます。

 

 

「こんな林業じゃ、コウモリは護れない」

「豊かな自然があるのに、やっていることは豊かじゃない」

「身近な自然の本質を追求していきたい」

「民有林を開放していこう」

・・・いろいろな想いがあったからこそ動き出した里山部。

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夕日にいつも励まされる。カタクリ広場から見る東鷹栖の景色。

 

★毎年、新しい気づきがあります。

中でも今年は、「林業(国)って闇が深いなぁ」と感じたところ(笑)

僕が首を突っ込んだ世界は、なかなかに凝り固まっていて、やりがいがありますね。

 

 変わらずぶれない使命が僕の原動力です。森が雑にされればされるほど、僕の闘志は燃えまくります(笑)

 

 来年も、森の本質を追求し、「山から始まる」「森から始まる」ことの意味を発信し続け、身近な自然=里山の木のポテンシャルの高さと可能性を一人でも多くの人に実感していただけるよう努力していきます。

 僕の里山部フィールドを丁寧に使っていただけるキャンパーの方、幼稚園保育園の先生、森林が大好きな方が増えてきてことも嬉しいニュースです。地域の自然を求めている人が増えているということです。

 1年に1人は新しい自伐林家さんを増やして、1件は新しい森を買って、少しずつ活動の幅を広げたいと思っております。

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冬の夕日。

 

 具体的には、今年反響が強かった「里山材で家具づくり」「アーボリスト業」「森林作業道を始めとする森林の保全と利活用」を引き続き強化していきたいなと思っております。

皆伐も阻止できるように自身が森を増やしたり、やりたい人に買わせたり、寿命と自然力を尊重できる手法で森を守っていけたらいいなぁ。

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里山部フィールド。初年度の森林の様子

 

・・・うん。

また来年も地域の自然を大切に、よろしくお願いいたします。

 

何やらやっかいなウイルスが拡大しておりますが、”漢気”でふっとばしていきましょう!!!漢気一本、元気一生!!なんだこれ(笑)

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春。カタクリ広場からの景色